京都市メディア支援センター

京都市メディア支援センター  
 
信國明子さん
京都市産業観光局観光MICE推進室分室
フィルム担当
【Profile】

太秦で映像制作に携わっていた経験もあり、平成21年の立ち上げ時からメンバーとして参加。25年11月には、体制を強化。海外担当が2名加わり、海外に向けてのコンテンツ流通促進支援なども行っている。
京都市メディア支援センターとは
美しい自然と歴史、そして世界遺産に代表される寺院・寺社や伝統文化など、
独特の文化が根付いている京都。米国雑誌にて「人気観光都市第1位」(2014年「トラベル+レジャー」)を獲得するなど、観光地としても、世界的な注目を集めています。

京都ならではの魅力を映画・映像・各種メディアを通じて全国、そして世界に発信するためのロケ・取材支援の総合窓口として、開設されたのが京都市メディア支援センターです。

主に、国内外の映画・TVドラマ・CMなどを担当する「フィルム・オフィス」と、主に国内外のTV番組(旅番組、ドキュメンタリー、バラエティーなど)、雑誌・新聞・旅行パンフレット等の印刷物、WEBサイトなどを担当する「メディア・コンシェルジュ」と2つの部門を設けています。

豊富な実績により、蓄積された情報データベースとネットワークを元に、ロケ地に関する情報提供・許可手続きのアドバイスなどのほか、支援作品のPR協力なども行っています。

京都市の人気ロケ地
竹林の小径こみち(嵯峨野)
京都市メディア支援センター
渡月橋のある嵐山から天龍寺の北側を抜け、野宮神社へと続く竹林。嵯峨野めぐりの人気スポットながら笹ずれの音を聴ける静寂な空間です。映画・TVドラマなど撮影実績も多数あり。

信國さんに聞く、撮影支援の事例
Q、どのような問い合わせが多いですか
寺社仏閣や花街など、どのようにアプローチをするべきか、初めての方にはわからないような施設への撮影依頼といった案件も多いですが、研究施設・一軒家・古民家など、ネットで探しきれないようなロケーションへの問い合わせも、多くいただきます。市が保有する施設についても、徐々に撮影に使用できる場所を増やして体制を整えています。

Q、観光都市ならではの難しい点は何でしょうか
年間を通してイベントが多く、大勢の観光客の方がいらっしゃるため、さまざまな事情で、制作者の希望に応えられないこともあります。その中で、要望に応えながら、どれだけ次に繋げていけるかが大切だと考えています。希望の場所はNGでも、同じような設定で撮影することが可能な場所で、代替案を提案できるように心がけていつも情報収集を行っています。

Q、印象に残った支援について
映画『舞妓はレディ』で、京都市としてはじめて大々的に支援作品のPR協力を行いました。脚本づくりのために実際の花街を伺いたいというところからお話をいただいていたのですが、京都市がちょうどその年の"京都をつなぐ無形文化遺産"に花街を選定していたこともあり、観光との連携を生かして、映画のPRサポートを行いました。
例えば、70万人を超える来場者が訪れる「京の七夕」事業とタイアップを行い、花街をイメージした映像を、二条城の二の丸御殿に投影。音楽に合わせたプロジェクション・マッピングを行ったほか、台所では映画のシーンを集めたパネル展示や音楽、映像の放映を実施しました。 さらに、フランス・パリ郊外で開催される「ジャパン・エキスポ」にて京都PRブースが出展され、㈱フジテレビジョン、東宝㈱と連携して、会場メインステージで出演者・舞妓らによる『舞妓はレディ』のPRを通して、花街文化を世界に発信しました。
メディア支援センターの担当者が増え、PR支援の体制が整った時期だったので、ここまでのことが実現できたのですが、今後も良い作品があれば、京都市で一体となり支援を行いたいと思っています。

Q、今後について
13年11月より、「フィルム・オフィス」、「メディア・コンシェルジュ」の2部門になり、それぞれ海外担当が入りました。京都で撮影したコンテンツを海外に持っていき、コンテンツ流通促進を支援するとともに撮影の誘致などを行っています。京都は撮影のハードルが高いと思われていますが、「東洋のハリウッド」と呼ばれ、映画産業が栄える「映画のまち」でもあります。市民の方も協力的ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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